ギャラリー同仁斎 Gallery Dojinsai 京都の風景と各地を旅したときの写真を掲載(古い写真が多数あります)。事情によりコメント受付などを控えさせて頂きます。リンクは自由にどうぞ。

18歳の地図 ー 追憶の湾岸都市 001 Gulf city





prologue



                            港町13番地

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故郷を飛び出してきたのはよいが、働き口も住むところもまだ決まってはいなかった。
無性に海が見たくなり、以前に来たことがある公園のベンチに座って岸壁に繋いである
船や海の上を飛び交うカモメの群れを見つめていた。山国育ちのためか海には人一倍
憧れのようなものがあった。

腹が空いたので中華街の方へ足を向け、ショーウインドーを覗いたりしながらラーメン店
に入り空腹を満たした。朝からなにも食べていなかったせいか汁も残さずに食べてしまった。
腹ごなしに西の方へ向かって歩き、沢山の艀(ハシケ)が係留されている川を越え、とある公園
が目に止まった。ベンチに腰を掛け、さて今夜の泊まるところは、仕事は、と思案すること半時間。

道路の方から、僕に向かって三十歳くらいの男がやってきて隣に座り、「仕事は?」と問いかけ
てきた。仕事はしていない、と答えると、「港で働かないか」という。労賃を尋ねると、そう悪く
はない。今夜泊まるところが無いというと、男は公園のそばの宿泊所を紹介してくれた。
男は僕を家出少年と思ったに違いない(十八歳の春、ジーパン姿に鞄一つの出で立ちだった)。

都会での生活はこうして始まった。ここでの生活は僅か四ヶ月間ではあったが学ぶことは多くあった。






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by kame-fukusima | 2017-08-07 21:05 | 湾岸都市