海棠(kaido)


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        原産地の中国では古くから栽培され、その花の美しさは、中国の唐の玄宗皇帝が酔って眠る楊貴妃を

        海棠にたとえたように、昔から美人の代名詞として使われたようである。

        京都御苑内では “桃林” 東側の植込みに数本植栽されている。成長が遅いのか花梨の木の陰に隠れて

        目立たない。花の見頃は四月上旬






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by kame-fukusima | 2017-03-16 10:07 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na







海棠(kaido)


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       李(すもも)の花は悲しげなり、

      梨の花は冷たげなり。

     海棠の花は朝の露に美しく、

       梨の花は夕月の光に冴ゆ。

         …露伴翁『花のいろいろ』梨花の項より


二十代半ば、初めて露に濡れる海棠を見たときにその可憐とも妖艶とも言える
蠱惑的な表情に魅惑されたものだ。
物語のヒロインに例えればBeatriceかviolettaというところか。
敬愛する作家の露伴翁は、随筆のなかで海棠のことを次のように述べている。

・・・まことに花の美しくあわれなる、これに越えたるはあらじ。

雨に悩める、露にうるほえる、

いづれ艶なるおもむきならぬは無し

緋 木瓜は侍卑(こしもと)なりとかや。

美しの姫君よ。

人を迷いに誘ふ無くば幸いなり

              (文再度掲載)






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by kame-fukusima | 2017-03-15 07:03 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na








サトザクラ


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御苑南西部にある「出水の小川」周辺は「サトザクラ」の名所です。カンザン(関山)、ショウゲツ(松月)、フゲンゾウ
(普賢像)、黄緑色の花が咲くギョイコウ(御衣黄)があります。

出水の小川

最近まで御所には防火等のための「御所水道」が引かれていました。明治に開かれた琵琶湖疎水を三条蹴上で
分水した専用水路です。
1981(昭和56)年、そのうち御所周りの流路「御溝水」(みかわみず)から導水して
作ったのが「出水の小川」です。
長さ110メートル、深さ約20センチ。川底は苑路と同じ琵琶湖安曇川産の石を
敷いています。

1992(平成4)年の御所水道閉鎖により、今は井戸からの地下水を循環ろ過して流れを維持しています。

                                                           …立て看板より引用

夏になると近所のこども達が出水の小川で水遊びをします。わずかですがテーブルとベンチも設置されており、昼食などを食べる
家族連れや“女子会”の姿が見られます。休日には御苑で一番人気のある場所です。
小川にはクレソンなどの水草も繁茂しています。

※掲載した桜の写真は、ほとんどが20年以上前に撮影したものです。一部画質の悪いものがありますが、すでに朽ち果てた桜の木もあり
 “鎮魂”の意味を込めて掲載しました。








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by kame-fukusima | 2017-03-14 09:08 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na






“ 御 室 桜 ”


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桜の花が咲きだすと、ある小説家の名を思い浮かべてしまう。その名は梶井基次郎。
『檸檬』(れもん)という題の小説が知られている。
旧制三高の学生であった梶井は、文学青年であり、小説家は結核を患わなければならないという観念に
取憑かれていたようである。ある日吐血し、望みが適い喜んだといういう嘘のような逸話がある。
そして、とうとう結核で亡くなってしまった。

二十代の頃、梶井が住んでいた下宿屋のあった辺りから、寺町通りに出て、通りを南に下がり二条の交差点
南東角にある“八百卯”という名の果物屋に行ったことがある。二階のフルーツ・パーラーに入り、大柄の
店の主人に、この店は梶井があのレモンを買った店かと尋ねたことがある。
すかさず(笑顔で) 「そうです」 という返事が返ってきた。小説に書かれた当時は、この辺では果物屋は
この店しかなく間違いなくレモンを売っていたとのこと。
…そんな話をしながらフルーツパフェを食べた。

他愛もない会話に付き合ってくれた主人はすでに居ない。店が閉ってから大分経つが、(後継者はいなかっ
たようである)建物は主(あるじ)不在のまま、時間だけが経過してしまった。主を失った建物は心なしか
寂しげに見える……

で…桜とレモンはどう関係があるのかというと、梶井は『桜の樹の下には』という題で小説を書いている。
その小説の中の「桜の樹の下には○○が埋まっている」という一節が頭から離れないのだ。桜が咲き出すと
きまって頭に浮んでくるのだ。困ったものだ…

“ 檸檬 ” に付きものの “ 丸善 ” だが、一度は京都から撤退し寂しい思いをしていたが、再び河原町通りで営業を始めた。非常に嬉しい










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by kame-fukusima | 2017-03-13 09:01 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na






八重桜 三題


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いにしへの 奈良の都の 八重桜

    けふ九重に にほひぬるかな

              伊勢大輔






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by kame-fukusima | 2017-03-12 07:50 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na








さくら サクラ  櫻

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 願はくは

  花のもとにて

   春死なむ

 その如月の

   望月の頃

     …西行


以前読んだ本のなかに、鴨長明は己ひとりを見、吉田兼好は人間を見、西行はただ自然を見ていた、という意味の記述を覚えている。
なるほど、上手いことを言うものだと思ったことがある。

西行には…心惹かれるものがある(退職後には西行の足跡を追って見たいものだ)。
本名は佐藤義清(のりきよ)、佐藤義清は御所の北側を警護する、院直属の名誉ある精鋭部隊「北面の武士」に選ばれ、同僚には彼と
同い年の平清盛がいたという。佐藤義清は若くして出家し、出家の際に衣の裾に取りついて泣く子(4歳の女の子)を縁側から蹴落として
家を捨てたという逸話が残る。
いったい、どのようないきさつがあったのだろうか……

この歌だが(私事で恐縮であるが )、以前大病を患ったときに妙に脳裏から離れなかった記憶がある……







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by kame-fukusima | 2017-03-10 07:31 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na





枝垂れ桜 五題(近衛邸跡)


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御苑内の桜のうち、いち早く咲くのは枝垂れ桜である。苑内北側にある近衛邸跡あたりに咲く枝垂れ桜は
数も多く、その咲き競う姿は艶やかである。次からつぎに咲き出すので長いあいだ楽しむことができる。
苑内南、宗像神社北に一本だけある枝垂れ桜は、気高く容易にひとを寄せ付けない風もあり(実際は見る
人を吸い寄せているが)これもまた見事である。
枝垂れ桜が花の盛りを過ぎると、山桜・染井吉野、そして最後には島原角屋の太夫と見紛うばかりの八重桜があとに控えている。

京都御苑内には、どうしたことか桜の大木が一本も見当たらない。
“京都御苑七不思議”というものがあるのなら、その一つに入れてよいかも知れない。

※写真は、すべて20年以上も前に撮影したもの。ポジフィルムを使用しているが、予想はしていたものの変色、退色が進んでおり、
 記憶に残る色とは違うので戸惑ってしまう。
 あと十日も経てば桜の咲く姿を見ることができるかと思う。それまでの間、しばし楽しんで頂ければ嬉しく思う










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by kame-fukusima | 2017-03-09 09:22 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na






モクレン

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玉蘭花

もくれんは辛夷(コブシ)の類なり。花白きあり紫なるあれど、玉蘭といへば白き方をさすなるべし。

散りぎははおもしからねど、今や咲かんとする時のさまいと心地よく見ゆ。

たとえば肥えて丈高き女の、雪と色白きが如し、眉つき眼つきは好くもあれ悪くもあれ、

遠くより見たるに先づ心ひかる。

されど此花の姿の、何となく漢(から)めきたるは、好かぬ人もあるべし。

さる代りには、大寺の庭などに咲きて、其漢めきたるところあるがために褒めたたえらるることもあるなるべし。

露伴翁…花のいろいろ「玉蘭花」の項

※「漢」…男の意






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by kame-fukusima | 2017-03-08 00:07 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na






ハクモクレン

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数日間あたたかい日が続くと、まだ固かったモクレンの蕾がほころびはじめたと思うまもなく、一気に花ひらく。
花のいのちはあまりにも儚く、二三日で花弁がさび色に染まりだし、音を立てるように崩れ落ちる。
汚れのない純白な姿に生まれたばかりに、地面に横たわるその姿はあまりにも悲しい

写真は20年以上前に撮影したものの一枚(ポジフィルム使用)。
夜間、三脚とストロボを手にし、御苑内の色いろな花や樹木を撮影した日が思い出される





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by kame-fukusima | 2017-03-07 01:01 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na






紅梅七題


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紅梅の香なきは艶なる女の歌ごゝろ無きが如し。香あるはいと嬉し。

まだ新しくて青き光失せぬ建仁寺籬折りまはしたる小さき坪の中に咲き出でたる、

あるはまたよろづ黒みわたりたる古き大寺の書院の椽近く匂ひこぼるるなど、

云ひがたき佳きおもむきあり。梅は白きこそよけれ紅なるは好ましからずなんど賢しげにいふ人は、

心ざまむげに賤し。花は彼此をくらべて甲乙をいふべきものかは。

露伴翁…花のいろいろ「紅梅」の項









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by kame-fukusima | 2017-03-04 07:05 | 京都御苑 Kyoto Gyoen Na